水木しげる原作の妖怪マンガの映画化、とだけ言えば充分でしょう。もはや説明不要、国民的ヒーローの活躍が実写で観れます。
巷では妖怪ブームなどと言われたりしますが、そんなブームがどこで起きてるのか知らない。でも、こうして妖怪が実写になって、実感の湧く形で姿を表してくれるのは非常に嬉しいです。来週には映画第2弾も公開!
映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』公式サイト 公開当時に劇場で観て以来、二度目の観賞。初見のときは、「面白いけど、『妖怪大戦争』ほどじゃねぇな」という印象でしたが(『大戦争』は僕が今までに観たすべての映画の中でも三指に入る傑作だと思っていますから)、でも今日、改めてテレビで見ると、やたらめったら面白かった。ストーリー自体は単純で、何のひねりも仕掛けも無いから、逆に内容を知ってて観たほうが楽しめる作品なのかもしれません。ストーリーを追うことをしないで、豪華キャストの弾けっぷりや、美術や特殊メイキャップのレベルの高さなど、ディテールに注意を向けられるから。リストラされたことを家族に言えないお父さんとか、テーマパーク建設に伴う地上げとか、「今どきそれはねぇだろ」的なバックストーリーはいただけませんが、むしろディテールというか、ストーリーの脇にこそ、面白さがらんらんと輝いてるような映画です。 主演のウェンツ瑛士が、思ったより良い。僕の持ってる鬼太郎のイメージは、戸田恵子が声優をやってた90年代版アニメのイメージだけど、ウェンツ鬼太郎は今の、高山みなみが声優やってるアニメのイメージに近いと思います。戸田恵子版よりいくらか精神年齢が高めで、ちょっとぶっきらぼうで。 大泉洋のねずみ男は完璧だし、子泣き爺役の間寛平、砂掛け婆役の室井滋らも違和感無く妖怪化してる。そして田中麗奈の猫娘が超キュート!これはツボでした。 ゲスト妖怪たちでは、輪入道の西田敏行の張り切りぶりと、天狐の小雪の存在感(あの人に出てこられたら文句は言えまい的な)が印象的。逆に、中村獅童演じた大天狗裁判長が意外と存在感なかったなぁ。『妖怪大戦争』の大天狗(演じたのは遠藤憲一)が存在感抜群だっただけに(なんせデカかったから)、こっちで期待値を吊り上げちゃった感がある。だから余計にがっかりしたんでしょうね。 男勝りで気の強い役の印象が強い井上真央が、いたって女の子らしいヒロインを演じているのが新鮮。そんなヒロイン・実花と鬼太郎の淡いラブストーリーは、ベタだけど、作品自体がベタなエンタメに徹しているから、違和感無くて、むしろ微笑ましい。結末はちょっと切ないけどね。 それにしても、鬼太郎の家はよく出来てましたね。あの家、ちょっと住んでみたいわ。
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Theme:TVで見た映画
Genre:映画

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