闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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小説『マジックミラー 新装版』有栖川有栖

 有栖川有栖の三作目の長編。アリスさん自ら「本格ミステリにとっておいしい」存在という、双子が登場するミステリー。
マジックミラー 新装版 (講談社文庫 あ 58-15)マジックミラー 新装版 (講談社文庫 あ 58-15)
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 以前、『白い兎が逃げる』の感想を書いたときに、「あまり作品で鉄道を扱っているイメージはない」などと書いた僕ですが、デビュー三作目となるこの「マジックミラー」がバリバリの鉄道モノだったとはつゆ知らず。自分の知識不足が恥ずかしくなりました。
 
 ただ、個人的にどうも鉄道ミステリというの性に合わないようで。だって、鉄道ミステリって「発想の転換」がないじゃないですか。どんな不可能に見える事件も、時刻表をにらんであらゆる可能性を虱潰しに見ていけば、絶対に方法が見つかる。だから時刻表トリックを用いたミステリというのは、本格ミステリの王道たる《不可能犯罪》という魅力が足りないと思うんです。鉄道ミステリというのは日本独特のジャンルで、欧米のミステリ界にはほとんど作例がないということがこの『マジックミラー』の作中でも語られていますが、その理由の一つとして、作中で語られていた以外にも、その《不可能性の魅力》がないこともあるような気がします。

 そんな弱点(?)を自覚してかどうか、この『マジックミラー』は、単なる時刻表トリックに終わらず、もう一ひねりあるトリックが用いられています。さらに、物語の後半にはもう一つの事件が起き、こちらでは《首なし死体》《双子の入れ替わり》という、いかにもなモティーフが登場。この第二の事件は、古典的な本格ミステリらしい不可解さに満ちていて、大変魅力的です。

 火村ものや江神ものとちがって、明確な探偵役がいないので、読後感は独特のやりきれなさがあります。このやりきれない読後感は、同じ作者の『幻想運河』に通ずるところがありますね。
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Theme:推理小説・ミステリー
Genre:本・雑誌

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comments(0)|trackback(0)|読書|2008-08-15_20:46|page top

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行動力なし、責任感なし、度胸なし。理屈っぽい。理に適わないことはきらい。
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