闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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映画『私は貝になりたい』

 1958年のテレビドラマのリメイク。オリジナル版の脚本を書いた橋本忍自ら、、今回の映画化のために半世紀ぶりに脚本を改訂したという意欲作。
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橋本 忍

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 過去3回も映像化(テレビ2回、映画1回)されているこの作品。しかし脚本が書き換えられたのは、今回が初めてだそうです。もっとも、過去のどの作品も見ていない僕にとっては、あくまでも新作映画の一本との認識ですが。

 映画『私は貝になりたい』公式サイト
 映画公式ブログ『Barber SHIMIZU Times』
 
 ドラマ『白い影』が大好評を博して以来、シリアスな芝居ばかりになってしまった感のある中居くん。今回もそんな感じなのかと危惧していたのですが(シリアスな中居くんは正直、食傷気味)、今回の清水豊松役は明るい芝居も多かったのでほっとしました。

 物語は、高知の田舎町で散髪屋を営む清水豊松のもとに、赤紙が届くところから始まります。配属された部隊では、暴力的な上官から厳しくいびられる毎日。ある日、大阪を爆撃した米軍機の一機が撃墜され、山中に墜落。豊松は、捕獲された米兵の処刑役に選ばれてしまい……。
 ――終戦後。戦争で命を落とすこともなく、ふたたび散髪屋の主人として平和に暮らし始めた豊松。妻・房江が2人目の子供を身ごもり、幸せをかみ締めていた矢先、彼は戦犯容疑で突然、逮捕され、米軍による一方的な裁判によって絞首刑を宣告される。収監された巣鴨プリズンで、豊松は英語が得意な同房の囚人・西沢の協力を得て、アメリカ大統領宛に減刑を求める嘆願書を書き始める。房江が方々を回って集めた200人分の署名も手に入れ、さらに近い将来、講和条約の締結によってBC級の戦犯は全員釈放されるとの噂も耳に入るようになるり、「もうすぐ家族のもとに帰れる」――希望を膨らませる豊松に、ある日看守が「Change block」と告げる。減刑か?同房の西沢のみならず、監舎じゅうの囚人たちから祝福される豊松。しかし監舎を出た豊松に告げられたのは、減刑などではなかった……。

 「戦争映画」というよりも、「戦後映画」といったほうが正しそうなこの作品。戦争が、ごく普通の市井の人々の人生をいかに狂わせたのか。戦争の虚しさや理不尽さを強く感じさせます。この映画を見ると、戦争を正当化するということは、どこの国とか関係なく、戦争によって傷つけられたすべての人々に対して失礼極まりないことだと思わされます。
 高知から丸一日以上かけて会いに来た家族と、豊松が初めて面会するシーン。夫の減刑を勝ち取るため、赤ん坊を背負った房江が署名集めに奔走するシーン。そして悲劇的なラスト。とにかく泣かせどころがいくつもあって、僕もガラにもなく3回ぐらい泣いてしまいました。
 とくに最後のシーンでは、撮影前に絶食をしたという中居くんの、完全に魂の抜けきったような演技が強烈。頬はこけ、顔色は青白く、目は完全に焦点が合っていない。フラフラになりながら、家族の写真だけをしっかりと握り締めた豊松が、「どうしても生まれ変わらなければいけないのなら、私は貝になりたい」と心の中で言い置いて、この映画は終わります。「人間なんて厭だ、こんなひどい目にあわされる人間なんて……」なんと悲しい映画なのでしょう。

 「戦争責任」というのは、戦争の相手国に対してだけではなく、自国に対してもあるのだということ。戦争行為を正当化するなどという、イカれたことを考えている人たちは、豊松の悲劇に何を思うのでしょうか。
 戦争なんて誰も幸せにしない。だから、そんな愚かな過ちを二度と繰り返さないように、この映画の投げかけるメッセージを、僕は心に深くとどめておこうと思います。
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劇場鑑賞「私は貝になりたい」
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私は貝になりたい (中居正広さん)
◆中居正広さん(のつもり) 中居正広さんは、現在公開中の映画『私は貝になりたい』に清水豊松 役で出演しています。 昨日、劇場に観に行きました。 ●あらすじと感想
私は貝になりたい
軽くはないが,重くも無い・・・。  
「私は貝になりたい(2008年/中居正広)」レビュー
映画「私は貝になりたい」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *2008年 *出演:中居正広、仲間由紀恵、柴本幸、西村雅彦、平田満、マギー、加藤翼、武田鉄矢、伊武雅刀、片岡愛之助、名高達男、武野功雄、六平直政、荒川良々、泉ピン子、浅野和之、金田...
「私は貝になりたい」こんなことが2度と起こりませんように
「私は貝になりたい」★★★☆ 中居正広 、仲間由紀恵 主演 福澤克雄 監督、2008年 戦争を日本もかつて経験したと、 分かってはいても、ピンと来ない、 広島の原爆ドームを見たときや、 資料館の展示も 事実を教えてくれるけれど、 実感として胸に迫るも
【私は貝になりたい】
【監督】  福澤克雄   【原作】  加藤哲太郎    【脚本】  橋本忍    【配給】 東宝(2008年)   【主題歌】  Mr.Children 『花...
★「私は貝になりたい」
今週の平日休みは「109シネマズ川崎」で2本。 年末あたりになると、シネマ会員の付与ポイントが倍になるって特典があったので、 ちょっとラッキーな気分。
【映画】私は貝になりたい
▼動機 ジャニーズリメイクプロジェクト2008最終章 ▼感想 Mr.Childrenの主題歌さえなきゃいい映画だったのに ▼満足度 ★★★★☆☆☆ それなり ▼あらすじ 本土防衛のために従軍していた清水豊松(中居正広)は、終戦を迎え家族の元へと帰ってきた。平凡でも幸...

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反戦映画?
>戦争行為を正当化するなどという、イカれたことを考えている人たちは、豊松の悲劇に何を思うのでしょうか。

この映画を見ての感想にしてはなんか的外れですね。
この映画をつかって無理やり戦争反対と主張しているだけでは?

もちろん戦争をしたいとも思いませんが。
コメント御礼。
>>うーんさん。
>この映画を見ての感想にしてはなんか的外れですね。

そうかも知れませんね。ちょうどこの映画を観たのは、自衛隊空幕長の論文問題がニュースをにぎわせていたころで、ちょっと思うところがあったのだと思います。

でも、僕は記事中で一度も「反戦映画」という言葉を使ってませんし、戦争反対を闇雲に主張したいわけでもないです。記事本文も、最後の段落を除けば映画の感想を素直に書いたつもりです。
大事なのは、映画を観て何を感じたか、でしょ。

プロフィール

tamacat

Author:tamacat
行動力なし、責任感なし、度胸なし。理屈っぽい。理に適わないことはきらい。
でもその“理”を支えているのは、実はすべて直感と思い込みだったりもする。そういう人。

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