闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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小説『古傷』東直己

 短編集『逆襲』の表題作に登場した〈ホウカン探偵〉こと法間(のりま)謙一の活躍を描く、軽ハードボイルドシリーズの初長編。
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 舞台は北関東の架空都市・薪谷市。得意技は「お世辞オダテ阿諛追従」という超お調子者探偵・法間が、薪谷随一の大富豪、垣根稔から受けた依頼とは……。
 物語の奥に潜んでいるのは、垣根興産の創業者である垣根稔が、いかにして一代で巨額の財を築くに至ったか、という謎。戦後間もない混乱の時代に、一気にのし上がった男の隠されたストーリーが明るみに出れば、いわゆる「戦後日本の裏面史」が明らかになる。そしてそれが明らかになれば、困る人間が大勢いる、ということで、法間の調査にも妨害が入る。お調子者のように見えて意外と骨のある法間は、この妨害に屈せず調査を継続しようとするが……。
 結末がどうなるかは、読んでみてのお楽しみ、ということで書きません。でも、「記憶が消えていく」ということの切なさが胸にしみる結末です。
 
 文庫本を読むときに、解説を先に読む人は多いと思います。僕もよくやるんですが、この『古傷』を読む際もそれをやりました。その解説によると、この作品は“一気に「戦後日本史の闇」の告発へとつながっていく気配をみせるのだ”といいます。それはすごい、と期待したのですが、ちょっと期待しすぎたかな……。
 文庫本で200ページちょいの短い作品。その中で「戦後日本史の闇」を告発するような厚い内容を描くなんてどだい不可能です。解説の文もよく読めば、「戦後日本史の闇」の告発へとつながっていく“気配をみせる”と書いていて、“告発する”とは書いていませんでした。はやとちり。
 なにはともあれユーモア・ハードボイルドという、たぶん日本では珍しいジャンルの本作、〈ホウカン探偵〉法間の特異なキャラクターが生み出す珍妙な会話の数々は一読の価値ありだと思います。
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Theme:推理小説・ミステリー
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comments(0)|trackback(0)|読書|2008-12-07_22:55|page top

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行動力なし、責任感なし、度胸なし。理屈っぽい。理に適わないことはきらい。
でもその“理”を支えているのは、実はすべて直感と思い込みだったりもする。そういう人。

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