だいぶ今さらな感じだけど。これだけ遅れると、普段なら「もういいか」って見ないんだけど、こんなところに「見たほうがいい」て言う人がいたもんで。こりゃ見んわけにもいくまいって。
ストーリー(映画公式サイトより)…有効ワクチンがない新型ウイルス感染症…数千万人を超える感染患者。交通機関、凍結。都市機能、停止。日本経済、破綻。感染爆発までの、ファイナルカウントダウンが始まった!人類滅亡のシナリオを阻止できるか!?
映画『感染列島』公式サイト うん、でも、ね。やっぱり日本映画だしね。製作したのはTBSだしね。期待してたら、裏切られるよね。 パンデミック(pandemic)とは、ある感染症や伝染病が世界的に流行することを表す用語である。日本語に訳すと感染爆発や汎発流行にあたる。 感染症がコミュニティ内で流行することをエピデミック(epidemic)と呼ぶが、それが規模が大きくなり世界各地で散発的に起こるようになった状態をいう( Wikipediaより引用)。 あ、パンデミックって、「世界的に流行すること」だったんだ。知らなかった。 この映画、『252 生存者あり』と同じで、局地的なお話に終始していて、マクロな視点がないから、映画の中で感染爆発が「世界的に」起きていたのかどうか、よくわかりません。日本国内では何千万人が感染したとか、数百万人が死亡とか、そういう情報はあったけど、それも映画の途中途中で、申し訳程度に字幕表示されるだけ。なんか切迫感がないよなぁ。 そもそも、この映画はいったい何を表現したかったのか、まったく読み取れない。感染爆発の恐怖も、そういう状況のシュミレーションとしても、リアリティがないから不発に終わっている。シュミレーションなら、もっと全体を俯瞰的に見る視点が必要でしょう。行政の対応とか、社会全体への影響とか、一応説明されてるけど、おまけみたいにしかなっていない。 多くの人命を救うスーパー医師の活躍を描くヒーロー映画ってわけでもないし、医師たちやウィルス研究者たちの熱いチームワークを描いているわけでもない。極限状況でも愛を貫く恋人たちのラブストーリーでもない。未曾有の危機に右往左往する市井の人々を描いたパニック映画でもない。どれにでもできそうな設定なのに、どれにもなっていない。どんだけ中途半端な映画なんだ。 しかもその中途半端さが、いろいろやろうとして欲張った結果、どれにも至らなかった、という感じではないからなお痛い。そもそもどれもやろうとしていないというか、「感染爆発」という設定状況に、ありそうな場面をただ羅列しただけという感じ。だからどのシーンにも重みがないし、ただ上滑りするばかり。 キャスティングももったいない。佐藤浩市や国仲涼子があの程度しか出番がないなんてさ。カンニング竹山はおいしい役かと思ったけど、結局後半は忘れ去られちゃったし。この映画でおいしい思いをしたのは、超美人の嫁さんをもらった(もちろん映画の中でね)、爆笑問題・田中裕二だけじゃないか? たぶんこの映画、作るのには相当金かかってると思うんですよ。セットもロケも大規模だし、エキストラも大人数。だけどねぇ、この出来じゃねぇ。監督やプロデューサーのセンスの問題?だとしても、大金つぎ込むなら、もうちょっとマシな映画作って欲しいですよ。初めからたいして期待してなかったから、腹も立たなかったけどさ。
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Theme:日本映画
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