闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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DVD『KNOCKIN' ON HEAVEN'S DOOR』

 現在公開中の映画、『ヘブンズ・ドア』の元ネタとなったドイツ映画。日本版の公開が決まってから発売された《デジタルニューマスター版》なので、冒頭に『ヘブンズ・ドア』の予告編が入っています。
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア (デジタルニューマスター版スペシャル・エディション) [DVD]ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア (デジタルニューマスター版スペシャル・エディション) [DVD]
ティル・シュヴァイガー, ヤン・ヨーゼフ・リーファース, ティエリー・ファン・ヴェルフェーケ, モーリッツ・ブライブトロイ, トーマス・ヤーン

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 病室でベッドが隣り合わせとなった二人の男。片や脳腫瘍、片や骨肉種で余命はあとわずか。なぜか転がり出てきたテキーラを酌み交わしながら、海を見たことがないというルディに、マーチンが言う。「天国じゃ、みんなが海の話をするんだぜ」。ルディは答える。「見たいな」。
 そうして二人は走り出す。駐車場から車を盗み、お金が必要なら強盗をしてまかなう。盗んだ車がギャングのものだとも知らずに……。
 
 まず驚いたのは、ストーリーが、かなり細かいところまで、日本版とほとんど一緒だったこと。日本版は主人公コンビの片割れを女の子にしているぐらいだから、ストーリー・内容面でもけっこう改変されているものと思っていましたが、驚くほど変わってなかった(ヘルシンキ症候群の話まで出てきたし)。これは少々、意外でした。
 そんなふうに、「ほとんど変わってない」ということは、、逆に変わった部分は「あえて変えた」ということになる。そこにどんな意図があったのか。そんなことが気になります。

 主人公コンビだけでなく、登場人物のほとんどが男という、じつに男むさい映画。主人公コンビの「死ぬまでに叶えたい夢」も、たとえばルディの夢が「二人の女と同時に寝る」だったりとか、男らしいバカさに溢れている。主人公二人を追いかけるギャングの手先コンビも非常にむさいルックスだし。で、この二人のギャングがいい味出してるんですね、コメディ的に。日本版の悪役は、ちゃんと悪役らしい、恐い人たちでしたが、このオリジナル版では、悪役がコメディの部分を担っています。

 日本版では、主人公たちのバックボーンとなるものがある程度説明されましたが、このオリジナル版では、二人が入院するまでどんな人生を送ってきたかの説明はまったくない。だから、日本版がつねに「死」と隣り合わせの「生」を描くことで、「生と死」の陰影をくっきりと浮かび上がらせていたのと比べると、オリジナル版はもっと刹那的というか、瞬間的というか。もちろん、マーチンが時おり起こす発作に「死」を意識させられはするけど、多くの場面において、それはそこまで急迫した問題じゃなく、主人公たちもそんなに「死」を意識して行動してない。むしろその時々で起きるアクシデントに驚いたり慌てたり、喜んだりはしゃいだりしながら、二人で密度の濃い時間を過ごすうち、自然に絆を深めていった印象。だから、日本版の勝人と春海は、言葉で言い表せない特別な絆で結ばれたけれど、マーチンとルディの場合は、やっぱり「男の友情」という言葉が似合います。
 そして、ラストシーン。マーチンと勝人では、倒れる方向が違います。勝人にとって、春海は母親代わりのような存在であり、海はふるさとの象徴でしたが、マーチンにとっての海は憧れであり、ルディは「友」。男友達の肩に、頭あずけたくはないですもんね。憧れの海にたどりつき、すべてを果たした満足感、達成感のようなものを、マーチンは得たのでしょう。そしてルディもまた、初めての海を見つめながら、近い将来やってくる自身の死に、想いをはせていたのかもしれません。二人はきっと天国で再会し、この日見た海の話をするのでしょうね。

 こうやって比較してみると、オリジナル版と日本版はほっとんど同じストーリーなのに、けっこう違うテーマが表現されていることに気づきます。個人的には、より「今を生きる」という想いを強く感じさせてくれた日本版が好きですが、刹那を駆け抜け、まぎれもないハッピーエンドにたどり着いた、オリジナル版の主人公たちの疾走も素晴らしい。そしてエンディングに流れる「KNOCKIN' ON HEAVEN'S DOOR」。この歌がなければ、マーチンとルディも、勝人と春海も海を見ることはなかった。そう思うと、とても素敵な歌だなぁと思えてきて、映画の感動がより深く、心に染み入ってくるように感じられます。
 日本版しか観てない人は、ぜひオリジナル版も、オリジナル版だけの人にはぜひ日本版も勧めたい。両方観ると、またひときわ味わい深くなる、そんな映画だったように思いますね。

 関連記事(映画『ヘブンズ・ドア』)
 
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comments(0)|trackback(0)|外国映画|2009-02-27_02:21|page top

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