闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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映画『ウォーロード/男たちの誓い』

 ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武という3大スターの競演作にして、香港の映画賞を総なめにした話題作。ちなみにタイトルである「ウォーロード(warlord)」とは、「地方の軍隊勢力の長」という意味だそうで。カタカナで書いてたら、絶対「戦争の道」と思うよなぁ。
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 3人の男が義兄弟の契りを結ぶ、というストーリーは「三国志」そっくりですが、物語は時代を大きく下って、清朝末期。「太平天国の乱」が巻き起こる乱世の中、反乱軍との戦いで配下をすべて失った政府軍の将軍、パン・チンユンが、盗賊のアルフ、ウーヤンに出会う。貧しく、また盗賊であるがゆえに迫害を受けるアルフたちに対し、パンは「政府軍に入れば迫害されない。俸禄で家族も養える」と持ちかける。この提案に乗ったアルフとウーヤンは、パンと義兄弟の契り《投名状》を結び、仲間たちを率いて太平天国の反乱軍と戦って行く。

 映画『ウォーロード/男たちの誓い』公式サイト
 
 まーとにかく熱い映画です。序盤からアクセル全開。むしろ、終盤より序盤の方が熱い。後のほうになると展開が急ぎ足で、やや食い足りない感じがする。もっとも、前半の熱さは「戦記もの」としてのアリバイづくりのようなもので、この映画本来のテーマは後半に描かれる男たちの人間ドラマの方でしょう。愛と友情、国家の未来と仲間の幸福、人としての信義と打算的な政治判断、己の野心と何より大切な「誓い」……これらの狭間で揺れ動き、葛藤する男たち。そしてそこに一人の女も絡み、物語は悲劇的な結末へと疾走していきます。
 ただ、ストーリーの転換点となるようなシーンが、どれもこれもかなり唐突に訪れるのは、いささか飲み込みにくい。「《投名状》の誓い」にしても、出会った次の日ぐらいに結んでしまっていて、「えっ、もう!?」という感じ。もうちょっと互いの信頼関係とかが出来上がってから結ぶもんだろうに、これじゃあ「誓い」が先にあって、「絆」は後から出来たような印象になってしまう。「投名状を信じたのではなく、アルフとウーヤンを信じたのだ」というパンの言葉も、説得力を欠いてしまいます。
 でも、人と人との絆って、案外そうかもしれないですね。先に既成事実があって、中身はあとで出来る。「愛しているから付き合う」というより、「付き合ってるから愛してる」という関係はけっこう多いような気がするし。映画の中の、アルフとリィエンの夫婦もそんな感じですよね。逆に、アルフとウーヤンの関係は、完全に「絆」が先にある。それが、《投名状》によってむしろ歪められてしまったのではないか。もちろん、パンの軍人としての強さや政治家としての思慮深さにウーヤンが心酔していったことは確かでしょうが、それでも《投名状》がなかったら、ウーヤンはパンを選んだでしょうか?

 主演のジェット・リーは、本作で香港電影金像奨・最優秀主演男優賞を受賞したそうです。今までは、どこか超然とした役を演じることが多かった彼ですが、本作では悩み、嫉妬し、恋し、悲しむ人間的な役どころを熱演。特に、誰も座っていない席に向かって語りかけるクライマックス(アクションシーンではなく、「演技」がクライマックスなのだ!)は泣かせどころです。『ドラゴン・キングダム』を見たときに、ジェットが役者として一皮むけたかなと思ったんですが、この『ウォーロード』と、どっちの撮影が先だったのかな?なにはともあれ、共演のアンディ・ラウをして、「ジェット・リーがあんな繊細な演技をするなんて思わなかった」と言わしめた、《役者》ジェット・リーの面目躍如。
 一方、そのアンディ・ラウはというと、これはもう「間違いない」感じ。本当に素晴らしい役者だなと思います。無骨でワイルドな、盗賊団のリーダーという役どころは、今までの彼のイメージからすると意外性のある役かもしれないけれど、彼が演じるとちゃんとハマる。仲間を思い、信義を重んじ、抜群のカリスマ性とリーダーシップで仲間をひきつけるアルフという役柄に、これ以上ない説得力を与える名演。ジェットが主演男優賞を取れたのも、このアンディの完璧なアシストがあってこそでしょう。でも、ジェットとアンディの役、逆になってても面白かったと思うんだな。というか、逆パターン見てみたい気がしますね、すごく。
 金城武は、完璧なハマリ役でしたね。ただひたすらに、《投名状》を信じ続ける役どころ。純粋だが無教養なウーヤンは、パンという知恵も教養もある男に出会い、みるみる心酔していく。そんな彼の態度が、誰よりも苦楽をともにしてきた兄、アルフを孤立させ、苦しめることになるのだが、純粋なウーヤンは、ものごとの複雑な真実をなかなか理解できない。そして最後には、《投名状》の誓いに従い、義兄弟を傷つけたものに死をもたらさんと刃を握る。そんな、ちょっとどうかと思うくらい純真な男を演じるのですが、これがまったく違和感がない。ジェットやアンディとくらべて10歳ぐらい年少ということも影響を与えているとは思いますが、それ以上に、この金城武という人自身がもつ資質でしょう。純真で、どこか子供っぽい、そんな役が似合ってます。
 本作のヒロイン的存在である、リィエンを演じるシュー・ジンレイ。おや、この人、『新宿インシデント』にも出てたなぁ。アジアの2大スーパースターの主演作品で、図らずも同じ女優さんを立て続けに見ることになりました。このリィエン、アルフの妻でありながらパンにもいい顔をして、パンをひどく困惑させる。このどちらにもいい顔をしながらどちらも選ばない、決断をしないというのは、「女のズルさ」を象徴しているようで、厭な役どころですね。この作品、他に女性のキャラは(顔の見えない西太后を除いては)一人も出てこないので、女性の描写に関しては、かなり偏っているといわざるを得ません。そういう部分でも、「男の映画」ですね。

 長々と書いてしまいましたが、《投名状》をめぐる男たちの熱いドラマに加え、アクションシーンも『レッドクリフ』をしのぐほどの迫力。男むさい映画がお嫌いでなければ、必見の作品といって差し支えないのではないかな?
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ウォーロード/男たちの誓い
『ドラゴン・キングダム』のジェット・リー、『墨攻』のアンディ・ラウ、『レッド・クリフ』の金城武とアジアの誇る豪華俳優陣が揃ったこの作品、この3人を聞いただけで鑑賞確定だったりします。監督はアンジェリーナ・ジョリーの『アイズ』では製作総指揮を務めたピータ...
ウォーロード/男たちの誓い
公式サイト。原題:THE WARLORDS / 投名状。 ピーター・チャン監督、ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武、シュー・ジンレイ。原題のwarlordは将軍とか軍閥の意味。投名状は戦乱時の忠誠を誓う証書。映画では日本風の血判状に近いかも。19世紀、アヘン戦争に敗れ混乱し...
【ウォーロード/男たちの誓い】(投名状)観てきました♪
   元元リンチェイもアンディも金城武も好きなので、この3人が出て、しかもアクション系って言ったら観に行かないワケが無かろう!!...
ウォーロード/男たちの誓い/ジェット・リー
レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―』『GOEMON』と戦国時代のアジアを舞台にした大作映画を続けて堪能してるこのタイミングだけに、その流れでかなり期待しちゃってます。とりあえずジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武のトリプル主演という豪華キャストだけ
『ウォーロード・男たちの誓い』
(原題:投名状/英題:The Warlords) ----来週の金曜から『レッドクリフ PartII』が公開だよね。 こっちの映画にも金城武が出ているみたいだけど、 時代はいつ頃ニャの? 「清朝末期。太平天国の乱が起こったころ。 同じ朝廷側のホー・クィ軍に見放され、 味方の兵を全

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行動力なし、責任感なし、度胸なし。理屈っぽい。理に適わないことはきらい。
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