闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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映画『サロゲート』

 気がついたら、一月は映画を観てなかった。最近、読書のペースが上がってるけど、その分、生活の中で映画の比重が軽くなったってことだろうか。そんなんじゃいけないな。
 そんな私的な話はそこそこにして、『サロゲート』です。ブルース・ウィリス主演、『ターミネーター3』のジョナサン・モストウ監督による、SFアクション。

 社会生活のすべてを代行してくれる身代わりロボット《サロゲート》。人々は自宅で《サロゲート》を遠隔操作し、事件や事故に巻き込まれるリスクを回避しながら、快適で刺激的な生活を満喫することが出来る。《サロゲート》の外見は自由に設定できるから、年齢・性別・人種をも超えて、どんな自分にもなれる――。そんな身代わりロボットが世界中のほとんどすべての人に利用されている社会。それは誰も傷つかない理想郷のはずだった。しかし、起こるはずのなかった殺人事件が、この理想社会をきしませ始める。刑事のトム・グリアーは捜査を進めるうち、事件の裏に巨大な陰謀が隠されていることに気づく。サロゲート社会を根底から崩壊させる陰謀を食い止め、トムは人類を救えるのか?

 映画『サロゲート』公式サイト
 
 この映画の予告編を見たとき、ポルノグラフィティの「空想科学少年」という歌を思い出しました。失恋した男の切ない気持ちを歌った歌ですが、「ハートも鉄になるのさ 傷ついたら取りかえよう あの子のことも忘れれる」とか「ルックスも選べれるのさ これでコンプレックスともお別れ」なんていう歌詞が、もろにこの『サロゲート』の世界観と被っている気がしたからです。そして、実際もろに被ってました。

 ブルース・ウィリス主演、ジョナサン・モストウ監督ということや思い切り振り切れた設定、予告編で象徴的に使われていた、《サロゲート》がバタバタ倒れていくシーンの映像etc...から、けっこうトンデモな映画なのかなと予想していたのですが、観てみると意外に、とっても切ない映画でした。
 主人公トムは、かつて(サロゲートが普及する前と思われる)交通事故で一人息子を失った過去があり、妻のマギーはその痛手からまだ立ち直れないでいます。完璧な美貌とセクシーなスタイルをもつサロゲートを使って仕事に出かけますが、生身の彼女は自室から一歩も出ることはなく、夫のトムにさえその素顔を見せない。映画中盤、トムがマギー(のサロゲート)に対し「君は……物だ。本当の君と話がしたい」と涙ながらに訴えるシーンは、とてもとても切なかった。
 一方のトムのほうも、普段はサロゲートを使って生活することに慣れきっており、乱暴な捜査が原因で停職&サロゲート使用禁止処分を受けて生身で街に出た際には、ただ通りを歩くだけで表情をこわばらせ、冷や汗をかき、吐き気をもよおす始末。このシーンには、僕らが普段何気なく歩いている街が、いかに危険に満ち溢れているかを再認識させられましたね。
 ラストシーンで、ようやく生身で向き合うことが出来たトムとマギー。息子の死という過酷な現実と正面から向き合わず、目をそらし続けてきたマギーにとって、生身で生きていくこれからは、過酷な日々かもしれない。しかし、向き合わなければ悲しみはけっして乗り越えられない。そして、愛する人の支えと本人の勇気さえあれば、どんな悲しみも、必ず乗り越えられるはず。この映画の結末に、そんな前向きなメッセージを見出すのは、ちょっと都合のいい解釈でしょうか。

 この『サロゲート』は、文明社会の発展とともに人類が身体性を喪っていくことへの警鐘、そしてそのことによって、精神性までも希薄になっていてしまうのではという危惧を表しています。心と体は別々に存在しているわけではなく、密接に連動しあっていることは僕などが言うまでもないですし、そういうことについては医者や心理学者、スポーツやヨガのインストラクター、武道の達人など、様々な人が本などに書いてると思います。たしか京極堂も作中でそんなことを述べてたような気がするし、法月綸太郎の『頼子のために』では、身体機能を失ったがゆえに観念の化け物と化したという人物が出てきました。まさかハリウッドの最新SFアクション映画と平成初期の新本格ミステリがこんな風に響きあうなんて、意外。

 それにしても、近未来SFの主人公でありながら、明らかに《20世紀の化石》という雰囲気をかもし出していたブルース・ウィリス。ハリウッドのアクション映画というもの自体も、21世紀に入ってだいぶ様変わりしてしまったけれど、彼が第一戦のアクションスターでいてくれる限り、あの輝かしい90年代アクションの命脈は途切れないのかもしれない。90年代アクションを心から愛する僕は、そのことにこそ希望を感じずにはいられないのですが……。時代遅れの誇大妄想といわれたら、返す言葉もなし。

 映画館を出たら、大雪が降っていた。足元は半分溶けかかった雪でグショグショ。階段を下りる途中、二度ほどつるっと滑って、ヒヤッとして。
 ――サロゲートがあれば、雪の日も危なくないのになぁ――
 ふとそう思ってしまった、冬の寒い日。東京に大雪が降った夜。
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わりと好き。

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