闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

月別アーカイブ

検索フォーム

広告!

ブロとも申請フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HP Directplus オンラインストア
comments(-)|trackback(-)|スポンサー広告|--------_--:--|page top

小説『鳴風荘事件―殺人方程式Ⅱ』綾辻行人

 叶(カナウ)と響(ヒビク)の明日香井兄弟が主人公の、「殺人方程式」シリーズ第二弾。叶の妻、深雪が級友たちとともに埋めたタイム・カプセル。10年後、それを掘り出すために集まった鳴風荘で惨劇が起きる!
鳴風荘事件―殺人方程式〈2〉 (光文社文庫)鳴風荘事件―殺人方程式〈2〉 (光文社文庫)
綾辻 行人

光文社 1999-03
売り上げランキング : 119449
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 1982年12月30日。天文好きの大学生、明日香井叶は、皆既月食を観測するためにマンションの屋上に上がり、偶然にも隣のマンションで女性が男に襲われている場面を目撃する。襲われていたのは、作家・イラストレーターとして活躍する美島紗月。その後発見された紗月の死体からは、なぜか髪が切られ、持ち去られていた。そして6年半後。叶の妻・深雪が鳴風荘で再開した友人たちの中には、美島紗月の妹・夕海もいた。しかし彼女は、かつての野暮ったく、どこか自信なさげな面影はまったくなくなり、姉そっくりの姿に変貌していた。そしてその夜、再び不可解な殺人事件が。殺された夕海の死体からは、またも髪が切り取られていた……。
 
 叙述ミステリーの「館」シリーズ、ホラーサスペンス風の「囁き」シリーズ、そのどちらとも違った味のあるのがこの「殺人方程式」シリーズ。簡単に言って、非常にまっとうというか、正統的な推理小説なんですね。本書の解説で貫井徳郎氏が“中心”“周辺”という言葉で表現していますが、それに則ればかなり中心的な作品という印象。本作だけに限らず、前作『殺人方程式―切断された死体の問題』もあわせて、綾辻作品には珍しく、非常に“まとも”なミステリという感じがします。さらに本作では、綾辻作品では初めて《読者への挑戦》が入っており、より“中心”らしく、本格の王道を行こうという気概が感じられます。

 謎解きの点で、トリックの実現性というか、実行可能性が低いんじゃないかという気がしましたが、謎解き部の後半になって、実行可能性の低そうなトリックであっても、犯人がそれを選ばなければならなかった理由がちゃんと論理的に説明されて、ちょっと「やられた」という感じ。ただ犯人となる人物については、わりと序盤から怪しいというか、いかにも伏線っぽい描写がいくつかされているので、犯人の名前だけ当てるんだったら比較的容易かも。まあ名前だけ当てたところで、「殺人方程式Tシャツ」はもらえませんけどね(綾辻ファンなら意味わかりますよね?)。

 文庫版あとがきに作者が書いているところによれば、この明日香井兄弟のシリーズは三作目の長編を書くつもりがあるらしい。(例によっていつになるのかはまったく不明)と書いていますが、この『鳴風荘事件』が発表されたのが1995年ですから、もう15年にもなります。いくらなんでも開きすぎじゃないの?でもまあ、有栖川有栖氏の『女王国の城』もそれぐらい開いたし……。しかし綾辻氏の場合は「館」もありますからね。明日香井シリーズの新作がお目見えするのは、まだ当分先と考えたほうがよさそうです。『Another』の評判はすこぶるいいみたいですけど、シリーズ物の続きも書いてくださいよ、綾辻先生!
殺人方程式 〈切断された死体の問題〉殺人方程式 〈切断された死体の問題〉
綾辻 行人

講談社 2005-02-10
売り上げランキング : 266915
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

霧越邸殺人事件 (新潮文庫)霧越邸殺人事件 (新潮文庫)
綾辻 行人

新潮社 1995-01
売り上げランキング : 48544
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

AnotherAnother
綾辻 行人

角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-10-30
売り上げランキング : 52215
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

スポンサーサイト

Theme:推理小説・ミステリー
Genre:本・雑誌

HP Directplus オンラインストア
comments(0)|trackback(0)|読書|2010-07-09_01:52|page top

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

tamacat

Author:tamacat
行動力なし、責任感なし、度胸なし。理屈っぽい。理に適わないことはきらい。
でもその“理”を支えているのは、実はすべて直感と思い込みだったりもする。そういう人。

参加ランキング

クリック感謝!

NetShop

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。