闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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小説『千年岳の殺人鬼』黒田研二×二階堂黎人

 実力派本格作家二人がタッグを組んで仕掛ける、超絶的本格ミステリシリーズ第二弾。日本のスキーリゾートを訪れたオーストラリアの日本語学校の生徒&講師の一団を、惨劇が襲う!
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 オーストラリアの日本語学校に通うグループが訪れたのは、奇妙なタイムスリップ現象が噂される千年岳スキー場。彼らはグループ内の人物の企みにより正規のコースを外され、雪山の中で立ち往生してしまう。見つけた山小屋へ避難すると、そこに落ちていた手記にはこれから起こる悲惨な殺人事件の展望が事細かに記されていた。犯人は?ラブホテルで頻発する殺人事件との関連は?強力タッグのキラーエックスシリーズ第二弾!!
 
 前作『Killer X キラー・エックス』は終盤の目くるめくどんでん返しの連続に翻弄され、その凝りまくった仕掛けの迫力に圧倒された反面、メイントリックはいくらなんでもアンフェアだろうという印象が強くて、なおかつそのトリックのせいで作品全体がぎこちない感じになってしまっていた欠点もあり、少々読むのがしんどいところがありました。この『千年岳の殺人鬼』は、その点では改善されたと言えると思います。スピーディーな展開で、ページをめくる手を止まらなくさせる魅力があり、読んでいる途中でだれるということはありませんでした。
 ただ、やっぱりメイントリックがアンフェアな印象が拭えないということと、何より最後まで読んで、種明かしをされた後でも、実は話の全容がいまいち呑み込めていないというところがあって、個人的にはこの作品をどう語ったものか、正直戸惑っています。作中で起きている出来事自体、どう解釈したらいいんだかよく解らなくて。単に僕の頭が悪いだけかもしれないし、よく読みこめば解るのかもしれませんが、結局「時空を超えるワームホール」は存在したと考えていいのかな?(ちなみにこれはネタバレではありません)

 黒田・二階堂両氏ともにかなりのスキー好きだそうで、前作・本作ともに冬の雪山が舞台に設定されているのはそういうところの影響が大なのでしょう。特に本作では、登場人物のほとんどがスキー上級者ということで、スキーの技術的なことに関する表現も散見されました。もっとも、スキーはボーゲンしか出来ない(むしろ、それすらもかなり危うい)僕にはさっぱりピンと来ず、またこれを読んだからといってスキーをやりたくなったということもありませんでしたが。せっかくスキーリゾートを舞台に、スキーヤーたちが主役の物語を書いているのだから、もっとスキーの素人にも、スキーというスポーツの魅力が感じられるような書きぶりにしてくれてもよかったのにと思いますが、たぶんトリックありきで逆算して話を組み立てているので、物語そのものの魅力を充実させるところまで手が回っていないのだと思います。

 うーん、どうにも批判的な書き方になってしまうな。おもしろい点もあるんですが、いざ誉めるとなると、なかなか誉め方が難しい。ただ、これは前作のときにも書きましたけど、このシリーズは本格ミステリ初心者にはあまり向かないでしょうね。いろんな本格ミステリを読んできた、すれっからしのミステリファンじゃないと楽しめないと思います。
 さて、本作でもその正体は謎に包まれたままだった〈キラー・エックス〉。しかし本作のラスト近くでは、その身元に繋がる手がかりを警察に握られることになります。シリーズ最終作となる次作『永遠の館の殺人』で、この驚異のシリアル・キラーの正体が白日の下に晒されることになるのか。やっぱりそれは気になるから、次作も読むんだろうなぁ。
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comments(2)|trackback(1)|読書|2011-03-24_01:29|page top

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二階堂黎人×黒田研二 『千年岳の殺人鬼』 感想
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ごぶさ
このシリーズはその極めて複雑な内容から、読後しばらく経つと内容をほとんど忘れてしまっています。。ただ一個だけ覚えているのが、最後の方でキラーエックスが直接スキー板(だったはず)で撲殺するシーン、完全にSFですよねあれ(笑。。)。二階堂作品も黒田作品も両方読んでいる立場から考えると、このシリーズはやっぱり黒田作品寄りなんですよね。二階堂さんの作品で叙述物ってあまりないし。
た。
>>峰川幸介三世さま。

>完全にSFですよねあれ(笑。。)。

SFというか、モンスターホラーというか……。ジェイソンみたいになってますね(・・!)

やっぱり黒田寄りですか。僕は二階堂氏の作品は呼んだことがないですが、確かに叙述のイメージじゃないですね。日本のディクスン・カーというぐらいですから、密室とか不可能犯罪のトリックを駆使するイメージですね。

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Author:tamacat
行動力なし、責任感なし、度胸なし。理屈っぽい。理に適わないことはきらい。
でもその“理”を支えているのは、実はすべて直感と思い込みだったりもする。そういう人。

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