闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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映画『アジャストメント』

 フィリップ・K・ディック原作、マット・デイモン主演のSFサスペンス。運命とは自分で切り拓くもの。いや、それともすべては、あらかじめ定められている……?
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 史上最年少で下院議員に当選した若手政治家デヴィッド・ノリス。しかし満を持して出馬した上院議会選では、投票日の直前にスキャンダルが発覚し、あえなく落選してしまう。気持ちを鎮めるためにトイレに入ったデヴィッドは、そこでエリースという女性に出会う。彼女との会話に心を動かされたデヴィッドは、その後の落選会見で選挙チームが用意した原稿を無視して自分の率直な気持ちを語り、その演説は大きな話題となる。
 数日後、幼馴染チャーリーが経営する投資会社の役員となったデヴィッドは、通勤バスの中でエリースと再会。彼女とまた会う約束をして別れた後オフィスに出勤したデヴィッドは、そこで奇妙な光景を目にする。職員たちが全員動きを止め、チャーリーは怪しげな集団に取り囲まれていたのだ。見てはいけないものを見てしまったデヴィッドはその集団に拉致され、驚くべき真実を知らされる。人々の運命はすべて“運命の書”によって定められており、“調整局”の手によってそこから逸脱しないように管理されているというのだ……。

 映画『アジャストメント』公式サイト
 
 リチャードソン、ドナルドソン、トンプソン……。すべて、“調整局”のエージェントの名前。この小ネタには地味に笑いました。たぶんこの組織の成員はみな“~ソン”という名前なんだろうな。他にも“アンダーソン”とか“ミケルソン”とか。

 フィリップ・K・ディックといえば『ブレードランナー』ですが、個人的に中学か高校のときにビデオで観たものの、あんまり記憶にありません。十代の子どもには少々難しかったのかなぁ?まあまた、機会があれば見直してみたいと思いますが。小説にしても、僕はSF小説はとんと読まないのですが、“超”がつくような有名作ぐらい、読んどきたいとも思いますね。

 “運命”と“自由意志”という、一種哲学的とも言えるテーマを持った映画ですが、けっして重苦しくなることはなく、テンポが良くて観ていて楽しい娯楽作です。そして主人公が運命に逆らって、好きな女性と結ばれようとするラブストーリーでもある。真実の愛は運命をも変えるということなのかと思いきや、実はこの二人が惹かれあうことは、もともと“運命の書”に書かれていたという、よく解らない種明かし。もともと結ばれる運命だったのだが、最近になって“運命の書”に変更があり、結ばれなくなったというのです。どうやら運命というのはあまりかっちり決まっているものではなくて、時々、何らかの都合で書き換わるものらしい。だとしたら、運命に逆らうことも必ずしも無駄なことではなく、それなりの戦果が見込めるのかもしれませんね。

 主人公デヴィッドを演じたマット・デイモンがやや太ったように見えますが、これは上院議員候補として貫禄を出すための役作りでしょうか。『オーシャンズ』シリーズではずっと子ども扱いされるなど、若々しいイメージの強い彼ですが、実際はもう40歳。ちょっと驚きですが、本作でのややお腹の出た彼を見ると、たしかにそれなりの大人に見えます。なおかつ、知的で誠実という元々の彼のイメージと、本作の役柄のキャラクターはじつに上手くマッチしていたように思います。
 ヒロインのエリースはバレリーナという設定で、実際に作中でも踊るシーンがあるのですが、エリースを演じたエミリー・ブラントはバレエや踊りの経験はまったくなかったそうで、もちろん撮影前にみっちりトレーニングを積んだとはいえ、バレエのシーンでも不自然さを感じさせなかったのは見事だと思います。

 さて、実際のところ“運命”というものはあるのか。あるいは、それはあくまでも自らの意思で、自由に選択できるものなのか。個人的には「運命なんてクソ食らえだ」と思っていますが、そう思っている僕自身、「たぶん生まれたときから決まってたんだろうな」と感じることがいくつもあって、自分の意思ではどうにもならないもどかしさにイラつくことがあります。そういう部分ではやはり“運命”を感じざるを得ない。この映画の結末でも暗示していますが、おそらく運命というのはある程度幅をもって存在していて、その中で僕らは選択を繰り返しているのでしょうね。まあ月並みな考えですけど。
 この映画では、運命をつかさどる最高責任者“議長(チェアマン)”が人々の運命を設計し、決定しています。しかし、その運命は必ずしも完璧に固められたものではなく、どうやら偶然が入り込む余地があるらしい。さらに、運命を管理する“調整局”だって時にミスをしでかしています。要するに“議長”とて全能ではない。調整局のエージェントは“天使”と呼ばれていましたから、“議長=神”でしょう。つまりこの映画は「神は全能じゃない」と言っているわけで。じつはこの映画の最大のメッセージはそこなんじゃないかと思ったりします。なんとなく、フィリップ・K・ディックってそういうこと言いそうなイメージあるし。
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