闘争と逃走の道程

負けっぱなしの人生ですが、いつも「最後に笑うのは僕だ」と、何の根拠もなしに信じています。

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小説『黒猫館の殺人』綾辻行人

 綾辻行人の『館シリーズ』第6作。このブログで『館シリーズ』を取り上げるのは『人形館』『時計館』に続いて3作目です。
黒猫館の殺人 (講談社文庫)黒猫館の殺人 (講談社文庫)
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 『館シリーズ』第一期終了を宣言した前作『時計館の殺人』は、新本格の到達点とも言える傑作でしたが、第二期開始となるこの『黒猫館の殺人』は、それまでの『館シリーズ』とは一味違う、肩の力が抜けたような作品になってます。
 
 前作から、作家・鹿谷門実と編集者・江南孝明のコンビが確立したようで、本作でもこのコンビがあの中村青司設計の館を訪れて謎めいた事件に挑みます。

 『黒猫館』と呼ばれる屋敷で起こった惨劇を記録した手記。しかしこの手記には事件のあらましが記されているだけで、「解決編」に当たる部分がない。執筆者である老人は、不慮の事故により記憶を失なってしまっている。「自分が何者なのかを知りたい」という老人のため、彼の記憶を取り戻させるべく、鹿谷と江南は、手記の記述を手がかりに『黒猫館』を探すのだが。

 過去と現在の出来事が交互に記述されるというのは『水車館の殺人』に似ているようで、また《作中作》という仕掛けは『迷路館の殺人』を彷彿とさせますが、そのどちらとも違った雰囲気の作品になっています。
 作中で起こる事件そのものはあまり陰惨なものではなく、淡々と描かれているのですが、一方で謎のほうは一筋縄どころではなく、かなりいろいろな謎が交錯しまくっています。読者は、問題の本質がどこにあるかすらよくわからないという状況に陥る可能性もあります。もちろん、最後には鹿谷が、そういうもろもろを全部整理して、すっきり解明してくれます。
 前作のような大仕掛けのトリックはないですが、巧妙な文章で読者の目を眩ましていく《叙述トリック》のテクニックは、ここに来てますます冴えを見せ、また幅も広げていっています。そんな冴え渡るテクニックが駆使された本作は、『館シリーズ』第二期開始を飾るにふさわしい佳作といえるでしょう。
 そしてこのシリーズの次作は、件の超大作『暗黒館の殺人』。今度の館ではどのような惨劇が、江南と鹿谷を待っているのでしょうか。早く読まないとなぁ。読んだらまた、記事にします。
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comments(0)|trackback(0)|読書|2008-03-27_03:06|page top

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行動力なし、責任感なし、度胸なし。理屈っぽい。理に適わないことはきらい。
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